四元素説は真に有るものは

不生不滅・不変不動であるというパルメニデスの一元論に対し、変化のある感覚世界に立脚して紀元前5世紀に古代ギリシアのエンペドクレスが唱えた。

イオニアの哲学者たちの根本物質に土を加えた四つの根は、伝統的な「対立物」としての熱・冷、湿・乾をパルメニデスの「有るもの」として実在化したもので、もう二つの根「愛」「憎」の力によって結合、解離し、万物の諸変化が生じるとした。

この説はアリストテレスによって採用され、18世紀末にラボアジエが近代的元素説を提出するまで、七元素説などを派生しながら、基本的な物質観として受け継がれた。

錬金術を意味する英語のアルケミーalchemyは

アラビア語のアル・キミアal-kimaに由来し、さらにこの語は、ギリシア語で金属鋳造を意味するキュマchymaにさかのぼり、そのまた原語は古代エジプト語で黒色を意味するケメkmeであるとされている。

もともと錬金術の本質は、思弁的、神秘的、宗教的な色彩と、実際的、技術的な色彩とが混ざり合って、広くヨーロッパに普及した。

錬金術がヘレニズム時代に盛んになったが、そのきっかけは、アリストテレスが唱えた四元素と四性質との関連説である。

それによると、四元素のそれぞれは、共通する性質を一つずつ有している。火は温と乾、空気は温と湿、水は寒と湿、土は寒と乾である。そしてたとえば、火は温の媒介によって空気になり、空気は湿の媒介によって水になるというぐあいである。

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